Zero Move Tiering のアップデート:ファイル単位のホット/コールド定義とさらなる高密度化

【06.23.2025 JST】2025年6月17日にリリースされた Purity//FB 4.6.0 において、Zero Move Tiering 機能に大きなアップデートがありました。

Zero Move Tiering 最新情報

2025 年 6 月 17 日にリリースされた Purity//FB 4.6.0 で、Zero Move Tiering(ZMT、データ移動を伴わないティアリング)の機能に大きなアップデートがありました。

  • 従来のファイル・システム単位のホット/コールド設定に加えて、より細かい粒度でファイル単位のホット/コールド設定が可能になった。
  • EX シャーシが、業界で最も高密度な 150 TB DFM に対応し、より高密度な Zero Move Tiering 構成が可能になった。

それぞれのアップデートについて解説します。

ホットデータ、コールドデータの定義(設定方法)

Zero Move Tiering でのホットデータとコールドデータの定義は、ユーザーが設定します。今回のアップデートでは、次の 2 種類の定義が可能になりました。

* リリース時(4.6.0)はファイルのみ。バケット/オブジェクトは、今後のリリースで対応予定です。

Zero Move Tiering - 2 種類のティアリング設定
図 1:Zero Move Tiering – 2 種類のティアリング設定

ファイル・システム内のファイル、バケット内のオブジェクトにポリシーを設定します。

下図は、ティアリングの動き(ホットからコールド/コールドからホット)を定義する GUI でのポリシー設定の例です。

Zero Move Tiering - ポリシー設定の例
図 2:Zero Move Tiering – ポリシー設定の例

このポリシーが適用されたファイル・システムに対して新しく作成されたファイルは、ホットな状態(デフォルトがホット)です。

ホットからコールドへ移行する条件の定義

その後、ホットからコールドに推移するタイミングを決定するのが「Archival Rules」と「Archival Time」の値です。「Archival Rules」の設定には、次の 2 種類があります。

  • Latest_Access:ファイルに対してアクセス = 読み込みと書き込みの両方が対象
  • Latest_Modification:ファイルに対する変更 = 書き込みのみ

この例では、「Latest_Access」を選択して「Archival Time = 30 days」と設定しており、30 日間アクセス(読み込み/書き込み)がない状態が続くとコールドになります。

コールドからホットへ移行する条件の定義

次に、コールドになったファイルが再びホットになる条件を定義するのが「Retrieval Rules」です。こちらも 2 種類の設定があります。

  • On_Read:コールドファイルに読み込みまたは書き込みが発生すると、再びホットになる。
  • Only_On_Write:コールドファイルに書き込みが発生すると、再びホットになる。

Zero Move Tiering のサポート構成(150 TB DFM を使用した構成)

今回のアップデートでは、EX シャーシが 150 TB DFM に対応したため、従来の 75 TB DFM 構成に加えて次の 7 つの Zero Move Tiering 構成が新たに追加されました。

シャーシ比率
//S500 : EX
ラック U 数*物理容量
(ホット)
物理容量
(コールド)
物理容量
(合計)
1:110U + 2U375 TB6,000 TB6,375 TB
1:110U + 2U750 TB6,000 TB6,750 TB
1:110U + 2U1,125 TB6,000 TB7,125 TB
1:110U + 2U1,500 TB6,000 TB7,500 TB
1:215U + 2U1,500 TB12,000 TB13,500 TB
2:325U + 2U3,000 TB18,000 TB21,000 TB
2:430U + 2U3,000 TB24,000 TB27,000 TB

* 2U 分は、シャーシ間を接続する 1U スイッチ(XFM:Extended Fabric Module)x 2 台

まとめ

Zero Move Tiering は、データの移動を伴わないスマートなティアリング機能です。今回のアップデートで、ファイル単位での Zero Move Tiering が可能になり、シングル・ネームスペースで運用されている環境でも活用できるようになりました。さらに、業界最高密度の Flash モジュール 150 TB DFM に対応したことで、Zero Move Tiering は高い性能と優れた GB 単価の両立を可能にし、TCO(総保有コスト)においても圧倒的な優位性を提供します。

Zero Move Tiering の GUI/CLI 設定や運用方法については、今後のブログでご紹介する予定です。


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